スクワランの原料

 ひとことでスクワランと言っても、実はいろいろと種類があるのをご存知ですか? 具体的には、鮫の肝油から採れたスクワラン、植物性スクワラン(主にオリーブなどの植物)、化学的に合成されたスクワランの3種類があげられます。

深海鮫の肝油から採れたスクワラン

 深海鮫由来のスクワランは、過去50年以上の歴史があり、現在もシェアNo.1。
歴史が長く、多くの人に使われているということは、それだけ安心して使えるということにもなるのではないでしょうか。最近では、純度99.0%以上の高品質のものも多く出回ってます。高級化粧品などの原料となるスクワランもこの鮫肝油由来のスクワランがほとんどです。

植物性スクワラン (オリーブなど)

 オリーブなどの植物から採れた植物性のスクワランで、近年利用され始めました。
価格的には、鮫肝油由来のスクワランとそれほど変わりません。植物性ということで人気もあるようですが、深海鮫から取れるスクワレンに比べると純度は下がるという論文もあります(※下記表参照。内容が難しいので一部抜粋させていただきました)。

【参考】・・・鮫肝油スクワランと植物性スクワランの品質比較
※『天然スクワレン、スクワランとその原料』 海谷篤・著
FRAGRANCE JOURNAL 臨時創刊号 より  一部抜粋。
  鮫肝油由来スクワラン 植物性スクワラン
性状 無色透明な液体 無色透明な液体
スクワラン純度※ 99.0以上 92以上
※純度試験は内部標準物質を用いた定量方

化学的に合成されたスクワラン

 高品質なものは、数段階もの複雑な科学合成過程を経るため、天然スクワレンに比べ高コスト。
現在、天然スクワレン(深海鮫肝油由来)には、純度99.9%などの高品質のものもあり、供給体制も十分にあるので、値段の張る合成スクワレンは無くなってきているようです。
  海外では合成スクワレンと称する低価格品もあるようですが、天然スクワランとは化学構造的に全く異なるそうなので要注意!

【おまけのコラム】・・・スクワランのための鮫の捕獲が、資源枯渇につながる心配はないの?
 きれいになりたいからといって、人間の都合で動物を捕獲するのはかわいそう・・・。 スクワランのせいで深海鮫が絶滅したらどうするの? と、心配している方もいるのではないでしょうか?
 スクワランの原料となる深海鮫の捕獲は、資源を一網打尽にする底曳漁(そこびきりょう・・・海底をさらうように網を引いて、かかった魚をまるごと引き上げる漁法)ではなく、はえ縄漁(たくさんの釣り針がついて、先が枝分かれした縄を海にたらして魚をとる漁法)だそうです。年間3,000〜4,000トンが日本に輸入されたとしても資源枯渇の心配は無いそうなので、ご安心を。むしろ、 自然の恵みに感謝して使わせていただきたいですね。
※参考:『天然スクワレン、スクワランとその原料』 FRAGRANCE JOURNAL 臨時増刊No.15

スクワランの原料